『スーパー・ハイ・ミー 30日間吸いまくりの人体実験』感想、大麻を吸うとどうなるの?
<おすすめ度>
2/5
※勉強する気持ちで観るならおすすめ!娯楽目的では面白くない!
マクドナルドを30日間食べるドキュメンタリー映画『スーパー・サイズ・ミー』のパロディである本作は、「30日間マリファナを吸い続けるとどうなるのか?」をテーマにコメディアンであるダグ・ベンソンが実際に30日間の禁煙した後に30日間吸い続ける姿を撮ったものです。マリファナ関係の映画やドキュメンタリーは、ほとんどの場合どちらかに偏った作品になりがちですが、本作はひたすらマリファナを喫煙している主人公を撮っているだけなので、押し付けがましい主張がないのが特徴です。「フラットな目線でマリファナについて知ることができる」点で評価できる作品ですが、頻繁に主人公のトークショーの舞台を挟むのでアメリカン・ジョークが分からない私にはテンポが悪く感じ、実際の尺以上に長く感じました。
<以下、ネタバレを含むマリファナについて>
アメリカの矛盾
本作が公開された2007年当時、カリフォルニア州では医師から認められれば「医療用」としてマリファナを合法的に使用することができました。しかし州法では合法なものの、連邦法では非合法のままになっているという矛盾を孕んでいます。
その為、州法を守っている大麻ショップに令状なしでいきなり踏み込んで商品を押収する麻薬取締局に対して客や愛煙家が抗議するシーンがあったり、
医療用で使用している患者が「健常者には必要ない」と言った発言など、マリファナを取り巻く「リアル」な面が収められています。
また、マリファナを吸う前と吸った後で体にどのような変化が起こるのかも検査しています。なんと、超能力が身につくかどうかのテストも・・・笑。
結果は本編でお楽しみ下さい。
現在のマリファナ事情
2007年に公開された当時、アメリカのごく一部(カリフォルニア)で医療大麻としてしか合法的に喫煙できませんでしたが、2017年現在ではワシントンやコロラド州のほか、カナダ・ドイツ・ウルグアイなど様々な国で大麻の合法化や非犯罪化が進んでいます。合法化にも様々な種類があり、本作で登場する当時のカリフォルニア州のように「医療大麻のみOK」なところから、「趣向品としての使用もOK」なところまで様々です。依然として厳罰化の日本ですが、それでも大麻所持で捕まる若者は後を絶ちません。今こそそんな大麻について知っておく必要があるのではないでしょうか?